リトグラフには手の込んだ製版作業がある。
最近はウオーターレスリトグラフを導入し、作業が簡単になったが本来は一度には覚えきれない製版の為の作業がある。
01/描画
02/アラビアゴムを塗る
03/乾かす
04/アラビアゴムを再び版面に塗りつけ、先に塗ったアラビアゴムを溶かす
05/乾いた布で拭き取る
06/乾かす
07/灯油で描画部分を拭き取る
08/乾いた布でチンクターを薄く塗る
09/チンクターが乾いたら流しで水洗いする
10/スポンジで版面に水を薄く与えながら製版インクを盛る
11/浮石棒・H液(整面腐食液)等で版面の汚れを取る。
12/版面を乾かし、ラズン(松ヤニの粉)を塗布する
13/ストンパウダーを塗布する
14/水を含ませたスポンジで拭き取る
15/アラビアゴムとH液(整面腐食液)を混ぜたHゴム液を塗る
16/薄く引き伸ばし乾燥させ、24時間そのまま安置する
というのが、製版作業だ。
ここで使われるのが「エッチゴム液」
エッチング、の「エッチ」なんですが、「ゴム」とくっつくとなんだか別のイメージが浮かんできて、どうもよろしくない。
でも授業では「ここでエッチゴム液を塗って・・・」とか説明をしないといけない。
ウオーターレスにしたのも、この恥ずかしい言葉を発したくなかったからでもある。(笑)
ちなみにウオーターレスリトグラフの製版作業は下記の通りである。
1/描画
2/灯油で溶かし柔らかくしたシリコンコーキングを版面に薄く塗る
以上である。
なんと簡単な作業だろう。
2016/05/27